IP-PBX選定時にチェックしておくべき7つのこと

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いざ会社にIP-PBXを導入することが決定しても、多彩な製品を前にして、何を基準に選んだら良いのか分からなくなるケースが考えられます。ここではIP-PBXの選定に役立つ5点と、通信に関わる2点の7つのポイントを紹介します。

目次

IP-PBXの選定に役立つ5つのポイント

まずはIP-PBXを選ぶにあたって確認したい5点を紹介します。

1.初期投資コストを比較する

ハードウェア型IP-PBXは、導入・交換時にコストが高くなる傾向があります。対してソフトウェア型では、ハードウェアを持たないため初期投資を安く抑えることができます。クラウド型PBXは文字通りクラウド上に集約されたPBX機能を利用するため、初期投資・運用コストを削減できる一方、ネットワークの安全性の問題が発生する可能性があります。

2.導入するIP-PBXで使える機能を確認する

IP-PBXを利用する場合、製品にどんな機能があるのかを確認します。ベンダーによって提供している機能が異なるので、コストの見積もりと共にチェックすると選定がスムーズに進みます。 以下は主なIP-PBXの機能です。要件定義時の参考にしてください。

機能①「内線化」

携帯電話・スマートフォン(スマホ)を内線化する機能です。営業担当者が内線化したスマホを持ち歩けば、外出中もそのまま会社の回線を利用できます。会社の電話番号で発着信することも可能です。

内線化には、携帯キャリアの提供するFMCサービスを利用する方法と、専用アプリをインストールする方法の2つがあります。

機能②「PC連携」

PCソフトフォンを導入すれば、パソコンで顧客情報を確認しながらを電話業務をこなすことが可能になります。顧客データベースやCRM、名刺管理システムやWeb電話帳などと連携し、PC画面上に顧客情報をポップアップ表示させたり、相手先電話番号をクリックするだけで発信が可能(クリックコール)となるCTI機能を備えているものもあります。

機能③「通話履歴・録音」

すべての通話履歴の閲覧が可能なIP-PBXもあります。電話機に表示するだけの従来の履歴と違い、検索機能を使えば、調べたい通話内容をパソコン画面で簡単に探すことができます。また、通話の録音もできます。内線や外線番号ごとに録音が必要か否かを設定することも可能です。

3.ベンダーのサポート体制を確認する

IP-PBXを提供するベンダーは数多くあります。導入実績が多く、サポート体制が整っているベンダーを選びましょう。保守プランが充実していたり、メールやオンラインで質問に答えてくれるベンダーをおすすめします。

4.通話数が想定を超えていないか確認する

かつては通話数が想定を超えてしまうと、通話が突然途切れるなどの事象が発生してしまう場合がありました。会社の規模、社員の増加の可能性を考慮し、拡張性のあるIP-PBXを選びましょう。特に複数拠点にまたがるIP-PBXのシステム構築では、仕様の確認が大切です。

5.停電対策を検討する

IP-PBXは長時間停電が続くと動かなくなってしまいます。対策としては、停電時はスマホなどを使う、自家発電設備を導入するなどが有効です。非常時の通話方法については、あらかじめ従業員に周知しておきましょう。

IP-PBXの通信に関わる2つのチェックポイント

6.通信コストを確認する

IP電話回線を提供する大手キャリアの料金は、全国一律8円/3分です。距離にかかわらず一定のため、従来の電話回線の利用と比較すると、通話料は大きく抑えられます。そのほかにも複数拠点の内線化、スマートフォン内線化などにより、通話料の掛かる外線通話を減らすことができます。

また、社内のパソコンで利用しているネットワークと統一することも通信料の抑制につながります。ネットワークの構成を工夫次第で、通信コストが大幅に安くなる可能性があるのです。

7.警察や消防などにつながるか確認する

IP電話では一部の電話番号につながらないというデメリットがあります。例えば110番(警察)・119番(消防)などの緊急電話については、NTTひかり電話やKDDI光ダイレクトではIP電話でも通話可能ですが、一部のキャリアではつながりません。導入するIP電話が110番・119番につながるか事前にチェックする必要があります。

まとめ

今回はIP-PBX選定時にチェックしておくべき7つのことを紹介しました。ポイントを押さえたベンダー選びについては、「IP-PBXベンダーの検討方法」で解説しています。
なるべく安く、かつ導入後の通話の安定性を確保するために、事前にしっかりと検討を重ねることをおすすめします。

カテゴリ:お役立ち情報

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